スポーツセーフティーアクション②: 備える(物)

救急キット 安全管理体制の構築

スポーツが安全に行える「環境」にするために必要なアクションの1つは、モノを「備える」ことです。

今回の記事では、NPO法人スポーツセーフティージャパンが唱えているスポーツセーフティーアクションの1つである「備える(物)」について説明していきたいと思います。

設備と備品を備える

AEDや救急キットなど、実際に事故が発生してしまった時に必要な「モノ」がそこになければ、いくら使い方を知っていても意味がありません。

スポーツ現場の安全を守る上で必要な「モノ」はしっかりと備えることが必要です。

運動施設や大会運営側などが備えるものと、施設を利用するチームや選手、または大会参加者が用意するものなど様々ありますが、スポーツ現場には、事故が発生してしまった時に対応出来る「モノ」が必要になります。

誰もが備える救急キット

競技レベルやチームの予算など様々です。

スポーツ現場の状況に合わせてスポーツセーフティーに関わる「モノ」を備える必要がありますが、誰もが備える必要があるのが救急キットになります。

救急キットは、スポーツ現場と自宅に備えておくことが重要です。

スポーツ現場では、救急キットはチームやグループで備えることになりますが、自宅に関しては選手個々で備えることになります。

例えば、擦り傷などでは、スポーツ現場では止血をして、汚れないようにカバーをする対応となり、自宅でお風呂やシャワーを浴びた後にキレイに傷口をカバーする対応が求められます。

使い方を知っていて、備えていたとしてもダメ

スポーツに関わる全ての人がスポーツ現場での安全な環境を確保するための知識があり、必要なモノを備えていても、体制が整っていない場合には、緊急時にスムーズな対応をすることは難しくなってしまいます。

ヒトとモノがしっかりと緊急時に対応するためには、機能するための体制を整えておくことが必要になります。

もちろん、緊急時には臨機応変に対応し、ケースバイケースの場合もありますが、体制を事前に整えておくことで、安全基準を関係者全員で共有することになり、緊急時での自分自身の役割を冷静に果たすことができます。

スポーツ現場では、緊急時対応計画を作成し、関係者全員で共有することが大切になります。

また、緊急時対応計画がしっかりとそのスポーツ現場での緊急時に対応できるかを検証するためのシミュレーション訓練も実施する必要があります。

大会や試合などでは、試合ごとに関わる人が異なるため、試合前に確認する時間を設けることで当日の顔合わせをすることができ、緊急時にスムーズに対応することが可能になります。

初めて利用する会場では特に、練習や試合前に緊急時にどのように対応するかを緊急時対応計画を見ながら確認することが大切です。

まとめ

スポーツ現場でケガや事故が発生してしまった時に「モノ」を備えることは、スポーツ現場を安全な環境に整えるための必要なアクションの1つです。

救急キットは、スポーツ現場と自宅で使い分けて、ケガに対応することが求められます。

そして、忘れてはいけないのが、スポーツセーフティーアクションは、備えるだけではなく、知ると整えるの2つのアクションとともに、3つのアクションが必要になるという点です。

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