NPO法人スポーツセーフティージャパンでは、スポーツ現場に関わる全ての人を選手/ 家族、指導者/ 教員、そして施設/ 団体・学校と3者に分けてスポーツセーフティートライアングルと唱えています。
今回の記事では、指導者/ 教員に求められる3つのスポーツセーフティーアクションについて説明していきたいと思います。
指導者/ 教員のスポーツセーフティーアクション: 知る(ヒト)
指導者や教員は、現場責任者の役割を担うため、緊急時の対応方法や最悪な事態を想定した緊急時行動計画(エマージェンシー・アクション・プラン: EAP)の作成など、スポーツセーフティーに関わる知識をしっかりと身につけておかなければなりません。
選手や生徒の体調を知り、適切なトレーニングや練習を実施することが求められます。
また、練習環境などに何かしらの問題を発見した際には、施設管理者に報告することも指導者の責任の1つになります。
指導者/ 教員のスポーツセーフティーアクション: 備える(モノ)
スポーツ現場には、救急セットとして、応急処置に使用する用品は最低限のものを用意する必要があります。
また、緊急事態が発生した際に外部と連絡が取れるように、連絡ツールも必要になります。
今では、ほとんどの人が携帯電話を持っているため、連絡ツールについては問題ありませんが、かけるべき電話番号を知らなかったり、電波がなければ意味はありませんので、注意が必要です。
また、ケガをした選手を搬送できるような車イスなどをチームで用意することは難しいですが、利用する施設の施設管理者に事前に、もしも緊急事態が起こった際に必要な備品がどこにあるのかは確認する必要があります。
指導者/ 教員のスポーツセーフティーアクション: 整える(体制)
EAPを作成した後に、しっかりと現場で対応できるようにシミュレーション訓練をして、スポーツ現場にいる人たちとEAPを共有することが大切です。
また、参加する選手と家族から同意書と健康診断自己申告書を事前に提出してもらい、もしケガが起こった時には傷害報告書を作成できるように必要な書類を整えておく必要があります。
選手が未成年の場合には、保護者に持病や持病に対する対処方法などもあらかじめ自己申告してもらうとともに、「このスポーツ(運動)に参加するにあたって体調的に問題はありません。練習や試合に参加する際は体調を整えた上で参加します」と宣言してもらうことも大切です。
まとめ
指導者/ 教員は、選手/ 家族や施設/ 団体・学校などと連携して、スポーツ現場での安全な環境を構築することが大切です。
現場責任者として、しっかりとスポーツを安全に行える環境にするための知識をしっかりと持ち、必要な救急キットや書類などを備えて、体制を整えることが求められます。
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